トップページ > 日本の転職事情

日本の転職事情

●日本の転職事情
 日本では古くは、一つの職場に最後まで勤めるのが美徳とされてきましたが、現在の転職に対する意識とはどのように変わってきているのでしょうか。


○転職しようと思うきっかけ
 会社の都合で転職を余儀なくされた場合はともかく、自己都合による転職というのは決断に迷う人が多いと思います。しかし迷うのは、現在の仕事に決定的な不満を感じていないからであり、転職は前向きな次のステップであると考える人が多いのではないでしょうか。逆に、迷わずに決断を下せるのは、現状の仕事に不満を感じていて打開を望んでいるからであります。
 転職をしようと考えている人の転職理由によくあるのは「仕事がつまらない」「給与が低い」「人間関係が悪い」といったケース。このようなケースはどんな職場にでもありますから、新しい職場に移ることで問題が解決できるとは限りませんのでよく考えてみましょう。
 求人企業の採用担当者は職場への不満などネガティブな動機で転職を志した応募者には警戒心を抱いています。「我が社に来ても同じ不満を抱くのではないのか」と思われれば、まず採用されることはありません。仕事がつまらないという前に、業務改善などの取り組みを行ったか?、給料が低いという前にスキルアップや技術向上を目指したか?、人間関係が悪いという前に職場内の人間関係改善を図ったか?など、退職願を出す前に自分自身で問題改善を行ったかということが重要視されます。


○悩むことも綿密な計画づくりの課程の一つ
 転職には時間・労力・費用が必要となります。しかも多くのリスクがあります。たとえ実力があっても、思い描いた仕事に就ける確証があるわけではなく、働くステージが変わることで築き上げてきたキャリアや人脈が生かせない可能性があります。新分野にチャレンジする場合ならなおさらです。結果に不安があれば簡単には決断できないのも当然ではないでしょうか。
 考えていただきたいのは、不安や迷いの中身を洗い出す作業。転職がベストの選択であると自信をもてないでいる内容が、自分は転職計画作成上のポイントともいえます。障害があるなら対策を練り、足りないものがあるなら補完し、弱点があるならカバーの為の環境を整えるなど、自分自身が納得できるように、転職計画が実現できるように慎重に準備してみてはいかがでしょうか。
転職を決断するための8つの項目
項目1
転職の目的は何なのか?
項目2
辞めずにすむ方法はないのか?
項目3
転職のメリット・デメリットは?
項目4
第三者の意見を聞いたのか?
項目5
就きたい仕事のイメージは?
項目6
自分には"売り"があるのか?
項目7
自分を必要としてくれる会社はあるのか?
項目8
失業する為の備えはできているか?

 <転職の目的は何なのか?>
 チェック点は2つ。まず「今の職場や仕事の問題点は転職で本当に解決できるのか?」が1つ。転職先でも起こりえる問題なら辞める意味はない。2つ目は「希望や目標は転職により実現できるのか?」。実現の可否が転職と関係なければ、転職の意味はない。

 <辞めずにすむ方法はないのか?>
 現在の仕事や職場への不満が転職の動機ならば、会社や上司と話し合うことで改善できる例もある。また繁忙期を乗り切れば勤務状況にゆとりができたり、資格取得など技能を磨くことで給与査定が変わることもある。不満の解決法は本当に転職だけなのかをチェック。

 <転職のメリット・デメリットは?>
 仕事や職場を変える場合と現状を維持する場合のメリット・デメリットを、それぞれ書き出してみよう。項目は、待遇面や働き方のスタイル、昇進や昇格などのキャリアづくり、資格の活用や技能の進歩、勤続の可能性や職業寿命などを具体的にあげて比較してみよう。
<第三者の意見を聞いたのか?>
 学生時代の友人や趣味の仲間、また親や兄弟でもいいし、職場以外の人に現状と志望について説明し、第三者としての意見をきくのも自分の考えに対する客観的な評価を得るのに有効。気づかなかった検討事項や準備不足が見つかることもよくある。

 <就きたい仕事のイメージは?>
 どんな環境で・どんな仕事を・どんな風にこなしているのか、転職して数年後の理想の自分を具体的にイメージしてみよう。そして、その実現のために今の自分に足りない経験や知識は何か、理想に近づくにはどんなステップが必要なのかを長い目で考えるようにしたい。

 <自分には"売り"があるのか?>
 やる気や熱意、誠実な姿勢はあって当然。それ意外の"売り"は何か、転職者としての自分の価値を客観的にチェック。項目は、これまでの経験や実績、所持資格や技術・知識・適正や婚言成長性など。また弱点も自覚し、補強の手段を整えてあるかも再確認したい。

 <自分を必要としてくれる会社はあるのか?>
 いくら素晴らしい"売り"があっても、それを求めている会社がなければ商談は成立しない。就きたい仕事の採用条件と自分の"売り"が一致しないときは、改めて"売り"を作るまでは動けない。また求人が少ないようなら時期を見極める必要もある。

 <失業する為の備えはできているか?>
 交通費や通信費などの細やかな支出のほか、講座受講費用なども転職経費。自己都合の退職なら、失業給付までには3ヵ月間は暮らせる金銭的な備えがあるかをチェック。ない場合は"まず退職から"という手順そのものを再検討すべき。


○転職率と規模
 労働移動がどの程度行われているのかをみる指標として転職率があります。転職率が高ければ、それだけ労働の流動化が進んでいると判断できます。但し、性別や年代層によって転職率は異なってきます。若年層では比較的容易に転職しますが、男性の40-50歳代になると転職はなかなか難しくなるのが現状です。また、就業形態によっても転職率は変わってきます。正規の職員・従業員に比べ、非正規の職員・従業員の方が転職率は高いのが実態です。このように考えると、全体の転職率をみるだけではなく、属性ごとに分けた転職率をみることが重要となってきます。そこで、性別・年代層別、就業形態別の転職率を作成してみました。

risyoku-man.jpg

risyoku-wom.jpg

risyoku-keitai.jpg

 作成結果をみると、男女ともに若い年齢層ほど転職率が高く、年齢層があがるにつれて低くなってきている傾向にあります。また、時系列的にみると男性では比較的安定しているのに対し、女性では変動が大きくなってきています。
 就業形態別にみると、正規の職員・従業員に比べて非正規の職員・従業員の転職率が高く、また変動も大きくなっています。


○転職先の会社規模
 転職先として、大きな会社か、小さな会社かを迷っていらっしゃる方いると思います。大きい会社は「仕事を任されるようになるまで時間がかかる」「仕事の範囲が狭い」という特長があります。一方、小さい会社では「量が多くてひとつの仕事に集中できない」「ノウハウが蓄積されていない」などの特長がそれぞれあります。自分が成長できるという意味では大きな会社か、小さな会社のどちらを選ぶべきでしょうか。
 成長するために転職を考えられている方、勘違いしてはいけません。「会社が成長させてくれるもの」と思っているなら、随分と依存度が高いという気がします。このまま会社の規模の大小を転職先の判断基準にしようとしていると、転職を繰り返すほどチャンスを失い、仕事をする上で最も必要なスキルや人に信頼されることなど、何も獲得できないまま過ぎていってしまうのではないでしょうか。確かに大きい会社だと、部分的な仕事しか任されないというのはその通りです。でも、仕事を任されるようになったあかつきには、規模の大きな仕事ができるというメリットがありますよね。逆に、小さい会社は何でもやれるけれど、自分の仕事の社会的影響が小さいままだと思います。主体的に仕事をしていく中で、今の職場で得られないチャンスの場を求めているならわかりますが、あなたは成長したいと言いながら、目先の明後日のことを気にしているのではないですか?。
 険しい登り道を避けて楽な方へ逃げようとすると、間違った道に行ってとんでもない目に遭うこともあります。それで崖から落ちてしまったら困るけど、自分なりに自分の足で歩かないとわからないこともあるんです。自力で山を登ってみて、困難を乗り越えられることも一つの成長ではないでしょうか。

各種お問い合わせ等